科目別よくある質問 Q&A

民法等


「物権」と「物件」の違いって何ですか?
「物権」とは「物」に対する権利のことで、「所有権」などが代表的です。「物件」とは、ある「物」それ自体を指すときに用いられます。
そもそも登記って何ですか。
一定の権利に関する事項を登記簿という帳簿に記入することを言います。登記簿に記入することにより権利変動などを外部に表示する機能を有し、当事者以外の者との権利関係の優劣を決するのに役立ちます。
背信的悪意者とは具体的にはどんな人ですか。
ある者を困らせる目的で登記をする者など、登記がされていないことを主張することが信義則上許されない者です。
損害賠償額の予定と違約金の違いがよくわかりません。
民法420条3項で「違約金は、賠償額の予定と推定する」としていますのであまり違いはありません。ただし、特別の事情により損害賠償額の予定と推定されない違約金は違約罰と呼ばれ、違約金の他に損害賠償を請求できます。
指名債権・指図債権・無記名債権の違いを教えてください。
指名債権とは、債権者が特定しているもので証券でないもののことをいいます。指図債権とは、手形・小切手など、特定の債権者またはその者から指図を受けた者が弁済を受ける権利を有する証券的債権のことをいいます。無記名債権とは、デパートの商品券など、証券の所持人が行使できる証券のことです。なお、証券に権利者名が記載されていないことから無記名債権と呼ばれています。
親子に法律上の利害関係はないのですか。
親子の間には事実上の利害関係しかありませんので、法律上の利害関係はありません。子供の借金を親が返さなければいけないという義務は当然にはないのです。
未成年者が婚姻して専任の宅地建物取引士登録をした後に離婚した場合、専任の宅地建物取引士登録は取り消されるのですか。
取り消されません。婚姻による成年擬制の効果は、離婚しても失われないためです。
破産管財人って誰ですか?
破産手続開始決定がなされると、破産者は自己の財産の管理処分権を失います。破産管財人は、破産手続開始決定と同時に裁判所により選任され、破産者の財産の管理処分権を有することになります。破産管財人は破産手続に終始関与し、破産者の財産の管理・配当を行います。
破産・倒産って何が違うのですか?
倒産のほうが広義であり、破産、民事再生、会社更生、特別清算を総称したものです。
有価証券って何ですか?
財産権を表章する証券であって、その権利の発生、移転または行使に証券を要するものをいいます。手形、小切手、株券などが挙げられます。
仮差押え・仮処分の違いを教えてください。
仮差押えは金銭債権に係る請求権を保全するときに用いるのに対して、仮処分は金銭債権以外の請求権を保全するときに用います。例えば、仮差押えは貸金債権を回収するために債務者の建物に対して行うのに対して、仮処分は買主が買った建物の移転登記を受けるために債務者の建物に対して行います。
【借地借家法】社宅にも事業用定期借地権を設定できるのでしょうか。
事業用定期借地権は、事業の用に供する建物の所有を目的とする借地権です。社宅は、居住の用に供される建物であるため事業用定期借地権を設定できません。なお、賃貸マンションにも事業用定期借地権を設定することはできません。
【建物区分所有法】私は今マンションを借りているのですが、マンションの集会なるものに参加したことがありません。私は集会に参加できないのですか?
区分所有建物の集会の構成員は、区分所有者です。そのため賃借人であるあなたは参加することはできますが、議決権を行使することはできません。
【不動産登記法】なぜ、地目や地積に変更があったときには、変更日から1ヵ月以内に変更の登記を申請しなければならないのに、登記名義人の住所に変更があった場合にはそのような期間制限がないのですか?
不動産登記には表示に関する登記と権利に関する登記があります。そして、原則として表示に関する登記には申請義務があります。不動産の物理的現況の変化があるもので、登記事項と迅速に一致させなければならないので、期間制限が設けられているのです。

宅建業法等


「宅建業者(業者)」と「宅地建物取引士(宅建士)」の違いがわかりません。
「業者」とは宅建業を営んでいる会社や個人のことをいいます。「宅建士」とは、業者が置かなければならない者のことをいい、業者に雇われている従業員のことだと思えばいいでしょう。なお、業者が個人の場合は、1人で両者を兼ねている場合もあります。業者になるためには宅建業免許を取らなければならず、宅建士になるためには宅建士登録をしなければなりません。両者は別々の制度です。
「宅建士証」と「従業者証明書」の違いがわかりません。
「宅建士証」は宅建士が重要事項を説明する際に必ず提示しなければならないものですが、宅建士の勤務先の記載がないので従業者証明書の代わりにはなりません。「従業者証明書」は業者が従業者を業務に従事させるにあたり携帯させなければならないものです。なお、どちらも取引関係者から請求された際には提示しなければなりません。
「営業保証金」と「弁済業務保証金」の違いがわかりません。
「営業保証金」とは宅建業者が営業を始めるにあたり、供託しなければならない金銭等のことです。「弁済業務保証金」とは保証協会が宅建業者に代わって供託する金銭等のことです。宅建業者は原則として「営業保証金」を供託しなければなりませんが、保証協会に加盟すると「営業保証金」を供託しなくてもよくなります。その代わりに保証協会に「分担金」を納付します。
「代理」と「媒介」の違いがわかりません。
「代理」は宅建業者に契約締結権がある場合の取引形態のことで、「媒介」は宅建業者に契約締結権がない場合の取引形態のことです。「代理」の場合は、売主(貸主)または買主(借主)から依頼を受けた宅建業者が相手方と契約を締結するのに対して、「媒介」は宅建業者が売主(貸主)および買主(借主)の間に立って、契約締結のためのお手伝いをする取引形態だと思えばいいでしょう。契約締結の効果が売主(貸主)および買主(借主)に生じる点はどちらも同じです。
「権利金」と「保証金」の違いを教えてください。
一般的に契約終了時に返還されるものを保証金、返還されないものを権利金と呼んでいます。
売買の媒介報酬の限度額+2万円、+6万円の意味がよくわかりません。
200万円以下の部分には5%、200万円超~400万円以下の部分には4%、400万円を超えた部分には3%を乗じると考えるとわかりやすいと思います。つまり、1000万円の場合(200万円×0.05)+{200万円(200万円超~400万円以下の部分の)×0.04}+(600万円×0.03)=36万円と(1000万円×0.03)+6万円=36万円で計算結果として同じであるということです。単純に、200万円までは5%、200万円超~400万円以下は4%+2万円、400万円を超える場合は3%+6万円と覚えてしまって問題ありません。
「重要事項説明書(35条書面)」と「契約書(37条書面)」の違いがわかりません。
「35条書面」と「37条書面」は、次に述べる違いに注意して覚えるとよいでしょう。
①交付の時期(35条書面→契約前、37条書面→契約後)
②交付の目的(35条書面→申込の判断材料、37条書面→契約内容の確認)
③交付の相手(35条書面→宅建士から買主(借主)へ、37条書面→業者から契約者へ)
④説明の要否(35条書面→必要、37条書面→不要)
なお、双方とも宅建士の記名押印が必要な点は同じです。
「監督処分」と「罰則」の違いがわかりません。
監督処分は免許停止などの行政上の不利益処分であり、行政手続法12条以下が適用されます。一方、罰則には懲役や罰金などの刑罰と過料とがあり、刑罰には、刑法総則の規定が適用されますが、過料は、刑法統則の規定が適用されません。
瑕疵担保責任の民法上と宅建法上の違いをわかりやすく教えてください。
民法の特則として、宅建業法の規定があります。そして、原則として買主に不利な特約は無効です。しかし、期間については引渡しの日から2年以上という買主に不利な行使期間の特約が認められます。
なぜクーリング・オフによる解約では、売主は損害賠償請求できないのですか?
宅地建物取引業法37条の2で「宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買契約について、当該宅地建物取引業者の事務所その他国土交通省令で定める場所(以下この条において「事務所等」という。)以外の場所において、当該宅地又は建物の買受けの申込みをした者又は売買契約を締結した買主(事務所等において買受けの申込みをし、事務所等以外の場所において売買契約を締結した買主を除く。)は、次に掲げる場合を除き、書面により、当該買受けの申込みの撤回又は当該売買契約の解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)を行うことができる。この場合において、宅地建物取引業者は、申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。(後略)」と規定されているからです。買主保護の要請があるからですね。民法の債務不履行の場合の解除「解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。」(民法545条3項)と比較しておきましょう。
免許証の書換えと免許換えはどう異なるのですか。
免許証の書換えとは、商号又は名称などの免許証の記載事項に変更を生じたとき、宅地建物取引業者名簿の登載事項の変更の届出と併せて、その免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に免許証の書換え交付を申請することをいいます。
免許換えとは、①国土交通大臣の免許を受けた者が事務所を変更した結果、都道府県知事の免許を受けること、②都道府県知事の免許を受けた者が事務所を変更した結果、他の都道府県知事の免許を受けること、③都道府県知事の免許を受けた者が事務所を変更した結果、国土交通大臣の免許を受けることをいいます。
一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の違いは何ですか。
まず、一般媒介契約は、専任媒介契約、専属専任媒介契約と異なり、他の宅建業者にも依頼できる契約をいいます。
そして、専属専任媒介契約は、専任媒介契約に自己発見取引禁止の特約の付された契約をいいます。自己発見取引とは、依頼者が自ら買主を見つけることをいいます。
禁錮と懲役ではどちらの刑罰が重いのですか。
懲役の方が重いです。懲役は、刑務作業に服する義務がありますが、禁錮にはありません。また、禁錮は政治犯罪・過失犯罪などに限られています。なお、死刑>懲役>禁錮>罰金>拘留>科料の順番で重いものと扱われています。
クーリング・オフ制度について質問です。クーリング・オフ制度はマルチ商法に認められ、その期間は書面を受け取ってから20日間であると聞いたことがあるのですが、宅地建物取引業法のクーリング・オフ制度とは異なるのですか。
質問の内容は、特定商取引法のクーリング・オフ制度のことであると思います。宅地建物取引に関しては、宅地建物取引業法のクーリング・オフ制度が適用されるので注意してください。

法令上の制限等


法令上の制限では、どのような法律が出題されますか。
都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、土地区画整理法、農地法、宅地造成等規制法などです。
都市計画法や建築基準法の「第1種低層住居専用地域」「第2種低層住居専用地域」の違いは何ですか。
「第1種低層住居専用地域」は、低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域をいいます。一方、第2種低層住居専用地域は、主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域をいいます。これらの違いは、「主として」という文言があるかどうかという点にあります。第2種のほうが、第1種に比べて制限が緩やかということです。
【都市計画法】12種類の用途地域の違いがいまいちよくわかりませんし覚えられません。何かコツみたいなものはないでしょうか。
12種類の用途地域には第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域があります。まず、低層住居系・中高層住居系・住居系・商業系・工業系と分類し、第2種とつく地域、商業・準工業・工業地域には「主として」、準住居地域には「道路沿い」、近隣商業地域には「近隣」、工業専用地域には専ら「工業」というキーワードがつくことを覚えましょう。ただし、準工業・工業地域は同じ工業系で双方に「主として」とつくので注意してください。準工業は「環境悪化のおそれがない」というキーワードもおさえておきましょう。近隣商業地域の「近隣」、工業専用地域の専ら「工業」というキーワードは同じ文字が入っているのでそちらと関連付けると良いでしょう。
【建築基準法】「建ぺい率」と「容積率」の違いがわかりません。
「建ぺい率」とは、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のことです。「容積率」とは、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合のことです。つまり、「建ぺい率」は一面的な割合を指し、「容積率」は多面的な割合を指すとイメージするとよいでしょう。
【建築基準法】用途規制が覚えられません。全部覚えないといけないのでしょうか。
用途規制の問題は毎年多くても1問の出題です(出題されない年もあります)。そのため、特徴のあるもの(診療所・保育所はすべての用途地域でOK、住居等は工専以外でOKなど)からおさえ、余裕が出てきたらほかもという感じに覚えていきましょう。他の重要な分野に比べてそれほど力を入れて丸暗記する必要はありませんし、地域の特性を理解していればおおまかには判断できるはずですので、なぜ良いのか、なぜダメなのかを考えながらおさえていきましょう。また、語呂合わせを利用して覚えるやり方もありますので工夫してみてください。
【建築基準法】建ぺい率の計算で建築面積が一階よりも二階の方が広い場合にはどちらを基準に計算すれば良いのですか。
建ぺい率は、建築面積÷敷地面積で求めます。一階よりも二階の方が広い場合には二階の建築面積を基準に計算します。
建築確認が必要な行為に増築・改築・移転とあったのですが、移転とは具体的にはどういうことでしょうか。
移転とは、同一の敷地内で建物をそのままの状態で移動させることをいいます。曳屋(ひきや)という建築工法を指します。なお、増築とは、従前の建物の床面積を増加させることをいい、改築とは、従前の建物と用途・規模・構造が著しく異ならない建物を建てることをいいます。
【国土利用計画法】「注視区域」と「監視区域」の違いがわかりません。
「注視区域」は、「地価が一定の期間内に相当程度を超えて上昇する」場合などに指定されるもので、「監視区域」は、「地価が急激に上昇する」場合などに指定されるものです。「監視区域」は「注視区域」よりも届出対象面積が小さいため、より厳しい規制といえるでしょう。
【国土利用計画法】「許可制」「事前届出制」「事後届出制」の対象区域はそれぞれ違うのですか。
下記のとおり覚えましょう。
①「許可制」→「規制区域」
②「事前届出制」→「注視区域および監視区域」
③「事後届出制」→「上記以外の区域」
【農地法】なぜ、農地法で採草放牧地の転用だけは農地法の許可書が不要とされているのですか。
採草放牧地は、農地に比べ重視されていないため転用事例では許可書は不要とされていると覚えておきましょう。
【宅地造成等規制法】「宅地造成工事規制区域(規制区域)」と「造成宅地防災区域(防災区域)」の違いがわかりません。
「規制区域」のほうが「防災区域」よりも規制が厳しく、「規制区域」では宅地造成工事の許可または届出を要し、監督処分を受けることがあるのに対し、「防災区域」では、災害防止のために必要な措置の勧告および改善命令を受けるにとどまる違いがあります。
【宅地造成等規制法】「宅地造成等規制法(宅造法)」の「宅地」と「宅地建物取引業法(業法)」の「宅地」は違うのですか。
違います。「宅造法」の「宅地」は、「農地、採草放牧地及び森林並びに道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設の用に供されている土地以外の土地」をいいます。それに対し、「業法」の「宅地」は、「建物の敷地に供せられる土地及び都市計画法の用途地域内のその他の土地で、道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設の用に供せられている土地以外の土地」をいいます。つまり、「宅造法」で定める「宅地」のほうが「業法」で定める「宅地」よりも広いと覚えましょう。
【不動産鑑定評価基準】証券化対象不動産の鑑定評価における収益価格を求めるにあたっては、DCF法を適用しなければならない。とあったのですがDCF法の意味が良くわかりません。
DCF法とは、保有期間終了時の不動産の売却予測価格を現在価値に割引計算したものと、不動産の保有期間に得られる純収益を現在価値に割引計算したものとを合算することにより、収益価格を求める方法です。複雑な計算式がありますが、「宅建試験では単純に証券化対象不動産の鑑定評価における収益価格を求めるにあたっては、DCF法を適用しなければならない。」と覚えておけば良いでしょう。
【税法】売買を契約書ではなく、覚書・念書などで行った場合には、印紙税は課されるのですか。
そちらに契約内容が記載されているのならば、印紙税の課税文書にあたり印紙税が課されることになります。なお、口頭での売買の場合にはもちろん印紙税は課されません。
「鉄骨」と「鉄筋」の違いを教えてください。
「鉄骨」とは太い鉄の棒のことで、それ自体が建物の柱となります。「鉄筋」とは細い鉄の棒が組み合わさったもののことで、それにコンクリートを流し込むと鉄筋コンクリートの柱ができます。

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