公務員 国家一般職(大卒程度)

人と社会のために働ける!

公務員は全体の奉仕者として、社会全体を視野にとらえ、幸せな生活の舞台をつくりだし、支える仕事に従事する職業です。すべての人たちのために平等かつ公平に行政サービスを提供することで、私たちの生活基盤を支えています。

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公務員の概要

公務員の魅力

公務員という仕事の一番の魅力は、「営利を目的とせず、人のために働く仕事である」ということになります。
しかし、それだけではありません。年次有給休暇はもちろん、育児休業や介護休暇などのシステムや、法律により身分保障された安定的な立場、高水準で安定した収入などさまざまです。
特に育児休業については、女性国家公務員の104.2%(令和3年度)が取得をしており、女性にとっても働きやすい職場であるといえるでしょう。

国家公務員と地方公務員の違い

公務員は、国の機関に務める「国家公務員」と地方自治体に務める「地方公務員」の2つに大別されます。
国家公務員は、日本の将来をデザインしていく役割を担い、10年後、20年後をイメージしながら、国家の全体構想を手掛けます。
対して地方公務員は、都道府県庁や市区町村で、地域に密着し、住民の声に耳を傾けながら、その生活を支えていく役割を担います。
いずれも営利を目的とせず、人のために働く仕事だといえます。

国家総合職と国家一般職の違い

国家公務員にも様々な種類がありますが、特に1府12省庁で働く職員は、いわゆる官僚・キャリアと呼ばれる「国家総合職」と総合職をサポートする「国家一般職」に大別されます。

国家一般職の仕事と勤務地

国家一般職(大卒)は「主として事務処理等の定型的な業務に従事する職員」と定義され、政策の実行を行い、企画立案を支える立場になります。
職場としては、中央省庁(本府省)と地方機関(出先機関)とに分かれます。本府省を職場として選んだ場合は、国家総合職と共に国の政策立案に携わります。

本府省採用(霞が関勤務)
  • ・各府省に採用され、特定分野について専門的業務を行います。
  • ・国の中枢、霞が関で主に企画立案を行い、スケールが大きな仕事ができます。
地方出先機関採用(地方勤務)
  • ・「○○省関東××局」といった出先機関に採用され、管区内の本局や事務局で活躍できます。
  • ・採用先や配属先によっては窓口業務もあり、勤務地域はある程度限定されます。

内定は各府省から得て、内定先の府省の職員となります。府省をまたいだ異動はなく、一度入った府省の中でずっと働くことになります。
本府省採用の場合、勤務地は基本的に東京です。地方出先機関採用はブロック採用(関東甲信越地域など)となります。

公務員試験の流れと日程

公務員試験の流れ

下記は一般的な公務員試験のモデルケースです。
試験の実施時期や試験の内容、選考過程は自治体・試験種・年度により異なります。

1 出願(2~4月頃~)

2~5月頃にその年の試験案内が自治体・職種ごとにホームページに公表され、2~4月頃から受験申込受付が開始されます。
各試験種ごとに年齢要件が設けられています。受験の際は必ず最新の試験案内などで確認をしてください。

2 第1次試験(5・6月頃~)

筆記試験として教養択一・専門択一・専門記述試験・論文試験が実施されます。
専門記述は国家総合職・外務専門職・東京都・裁判所一般職・国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など、一部の試験種のみで実施されます。
教養択一試験(基礎能力試験)
  • 一般知能分野
    数的処理・文章理解
    公務員試験特有の科目です。どの試験においても必須解答&出題数が多い重要科目です。
  • 一般知識分野
    自然科学・人文科学・社会科学・時事
    高校時代までに学習した内容と時事問題が中心に出題されます。
専門択一試験

一般知識分野
行政事務職の場合、法律系・経済系・政治系の3分野を中心に、大学の専門課程レベルの問題が出題されます。

専門記述試験

与えられた課題について記述する形式で、専門択一試験の学習範囲から出題されます。

論文試験

社会問題や経済問題など、一般的な課題について受験生の考えを手書きで論述する試験です。

第1次試験 合格発表

3 第2次試験(7・8月頃~)

個人面接・集団面接

1次試験合格者を対象に、人物試験として個別面接などが実施され、志望理由や自己PRに関する質問がなされます。
個別面接はほぼ全ての公務員試験で、集団面接・集団討論は地方上級や市役所などで実施される傾向にあります。

最終合格発表

4 採用面接(8・9月頃~)

最終合格者を対象に、主に個別面接が実施されており、受験生の意思確認を行う場となります。
併願状況や複数の試験に合格した場合はどうするのかなどが問われます。
なお、国家総合職や国家一般職(大卒)は、各府省及び期間が実質的には採用面接として「官庁訪問」を実施します。
採用内定

※国家一般職・国家総合職では、最終合格≠採用であり、採用されるためには、「官庁訪問」を行い、内定(内々定)を確保する必要があります。他の試験種も、名目上は最終合格≠採用となっているところが多いです。

公務員試験の日程(1次試験)

【重要】令和3年度公務員試験日程について

※令和2年度試験では、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、試験日程の延期・変更等が発生しました。
今年度も変更等の可能性がございますので、必ずご自身で人事院・各自治体等のホームページにて発表される最新情報をご確認ください。

令和6年度

第1次試験日 試験種
3月 3月17日(日) 国家総合職(院卒/大卒)
4月 4月21日(日) 特別区I類(東京23区)
東京都I類B(一般方式)
東京都I類B(新方式)
5月 5月11日(土) 裁判所総合職
裁判所一般職(大卒)
5月12日(日) 東京都I類A
5月26日(日) 国税専門官・財務専門官・労働基準監督官
6月 6月1(土)・2(日) 外務省専門職
6月2日(日) 国家一般職(大卒)
6月16日(日) 地方上級(県・政令指定都市)
市役所A日程
7月 7月14日(日) 市役所B日程
9月 9月22日(日) 市役所C日程

※試験の日程・形式・受験資格は変更になる可能性があります。受験の際は、必ず最新の試験案内等で確認してください。

出題科目一覧

試験種によって異なりますが、公務員の1次試験にはたくさんの試験科目があります。その主なものをまとめました。
まずはおおまかな全体像を把握するようにしましょう。自分がチャレンジしようとする試験には、どの科目が必要なのかは試験種別出題科目一覧でご確認ください。

出題科目一覧

難易度と合格率

難易度

★★★★☆
国家一般職(大卒)、地方上級、特別区等

国家総合職の次に難しいとされており、これらの公務員になるには高いレベルが必要となります。
また、出題科目一覧にあるように、出題される科目や問題数に違いがあるため、難易度は一概には比較ができません。
併願をされる際は、試験日程と出題科目を踏まえて併願受験の戦略を立てましょう。

合格率

2023年度合格率

試験種 受験者数 一次合格者数 最終合格者数 倍率
国家 国家一般職(大卒) 16,318 9,125 6,476 2.5
国税専門官 9,555 5,511 3,127 3.1
財務専門官 1,583 996 560 2.8
労働基準監督官 1,419 1,207 413 3.4
裁判所一般職(大卒) 8,575 5,292 2,351 3.6
地方 札幌市 一般事務(行政) 807 279 188 4.3
仙台市 事務 505 106 79 6.4
特別区 Ⅰ類 7,668 5,955 3,013 2.5
横浜市 事務 1,451 593 180 8.1
名古屋市 行政A 521 187 56 9.3
大阪市 事務行政22-25 1,129 387 260 4.3