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フランス犯罪小説新時代の太陽、グランジェのカメラ・オブスキュラが映し出すアンダーワールド

書籍コード番号: 07156

奥付日付: 2018-08-24


ページ数: 724 ページ

判型: 四六

刷り色: 1C


ISBNコード: 9784813271567

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書籍内容



ミノタウロス斃れ、イカロス墜つ
地獄へと誘い込まれた男は愛する女を従えて……
フランス犯罪小説新時代の太陽、グランジェのカメラ・オブスキュラが映し出すアンダーワールド


牡牛の頭をかぶせられた全裸死体には高純度ヘロインの罠がかけられ
フーグ患者は精神科医の目の前で狙撃され
羽根を生やした焼死体の発見者は瀕死のホームレスだった
次々と遷移してゆく多重人格のカオスを潜り抜け
異形の死体を遡行する者が辿り着く真実
彼は自らの人生を通過するだけの者

≪あらすじ≫
濃霧に沈むボルドー、深夜の駅で完全な記憶喪失と偽の人格を作り出す精神障害―遁走性フーグ症―のある男が救助され、精神科医マティアスのもとへ連れられてきた。
同時刻、駅の外れで牛の頭をかぶせられた全裸死体が発見され、若い女警部アナイスが現場へ急行する。
マティアスとアナイスの抱えたものは、捻じれながら絡み合っていく。
マティアスは、患者の正体を探ろうとするうちに、自らもまた遁走性フーグを発症して記憶喪失と人格遷移を繰り返してきたことに気付かされる。
そして、自分こそが殺人犯なのではないか、と疑いを抱く。孤独な四十代の精神科医が、その原因である多重人格性を受け入れ、遁走する自分を追いながら過去を切り開き、真犯人を探しだそうとする。
女警部アナイスは、次々に発見される死体を手掛かりに、事件の真相を追い求め、同時にマティアスを追い求める。
マティアスは犯人ではないとの根拠のない確信と、制御不能な渇望に駆り立てられたアナイスは、深刻な神経症を再発し、動き続けるために迷いなく覚せい剤を打つ。
アナイスは捜査の正道を踏み外し、やがて囚われの身となった。
霧のボルドーからマルセイユのホームレス世界へ、ニースのカーニバルからパリの現代アートシーンへと、予想できない鋭角さで展開してゆく物語を、孤独な二人マティアスとアナイスのもどかしい愛が走る。
歪んだ真実は嵐の真っ只中、神話の舞台で二人を待っていた。

≪紹介≫
フランス国内では国営テレビ〈フランス・2〉により、「ベティブルー」「ニキータ」などで人気の俳優ジャン=ユーグ・アングラ―ド主演でテレビドラマ化された(2014~15年)。
二〇〇〇年以降に活躍しはじめたフランク・ティリエやマキシム・シャタン、ピエール・ルメートルらの新世代にとって、ジャン=クリストフ・グランジェは太陽のような存在だろう。

≪ジャン=クリストフ・グランジェ 作品リスト≫
Le Vol de cigognes (1994)「コウノトリの道」(東京創元社刊)
Les Rivières pourpres (1998)「クリムゾン・リバー」(東京創元社刊・映画化作品)
Le Concile de pierre (2000)
L’Empire des loups (2003) 「狼の帝国」(東京創元社刊・映画化作品)
La Ligne noire (2004)
Le Serment de limbes (2007)
Miserere (2008)
La Forêt des Mânes (2009)
Le Passager (2011) (本書)
Kaïken (2012)
Lontano (2015)
Congo requiem (2016)

[著者プロフィール]
ジャン=クリストフ・グランジェ
1961年生まれ、パリ在住。独立系ジャーナリストで、国内外の多数のメディアと共同して活躍した。小説家にして脚本家、漫画原作家でもある。

[訳者]吉田恒雄
1970年以降、パリ在住。会社勤めを経て翻訳家に。訳書には『ゾルゲ 破滅のフーガ』(岩波書店)、『タルタロスの審問官』、『ニコラ警視の事件』シリーズ(ランダムハウス講談社)、『死のドレスを花婿に』(柏書房)、『ナチ強制収容所における拘禁制度』(白水社)などがある。

※本書を使用して講義・セミナー等を実施する場合には、小社宛許諾を求めてください。
→お問合せフォームはこちら

目次

第一章
マティアス・フレール
精神科医
ボルドー

第二章
ヴィクトール・ヤヌーシュ
路上生活者
マルセイユ

第三章
ナルシス
精神病の画家
ニース
第四章
ノノ
誘惑者
パリ

第五章
フランソワ・クビエラ
大学教授
パンタン~ラ・ロシェル

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